コロナウイルス蔓延防止のための入国規制は全て排除されたイタリアですが、まだマスクの着用義務が課せられている場所がいくつか残っています

イタリアを旅行していて一番その必要性がある場所が公共交通機関。飛行機はもとより、地下鉄、バス、列車内ではFFP2マスクの着用が義務づけられています

FFP2マスクって日本ではあまり普及されていないけど、どういうものなの? という疑問が湧いてきますよね

今回はイタリア国内の移動で必須になるFFP2マスクについてお話いたします

FFP2マスクとは

EU規格EN149: 2001クラスの使い捨て呼吸器保護具(マスク)を指します

FFPはFiltering Face Pieceの略です。体に有害なエアロゾルと呼ばれるほこりや煙、有毒ガス等をろ過する基準でFFP1、FFP2、FFP3があります

FFP2は空気中のろ過率が94%以上で、内部漏れが低いという性能があり、コロナ前までは建設業や製薬業など埃や有毒物を吸い込む危険性が高い場所で使用されていました

また、空気感染率の高い感染症などの防御にも適していることから医療関係者もFFP2 以上のマスクを使用しています

コロナウイルスのような空気感染の防御にはうってつけなんですね

日本であまり普及していないのは?

安全性が高いとされるFFP2マスクは日本国内では医療機関への優先供給制度があるんだそうです。なので一般的にあまり普及されておらず入手が難しかったりするみたいです

日本でよく聞くN95マスクとの違いは?

N95はアメリカで規定された規格のマスクです。性能はEUのFFP2とほぼ同等。つまり、FFP2マスクとN95マスクは規格国が違うということです。 他にもオーストラリアのP2もFFP2と同等とされています。ただしN95はFFP2やP2で規定されている漏れ率(8%)及びCO2除去率(1%)の規定がありません

日本の規格のマスクについて

日本でもコロナウイルス蔓延を受けてマスク規定が制定されています。JIS T9001 が一般用及び医療用とされていますが、一般用と医療用に分けられているのが特徴です

イタリアのFFP2マスク着用が義務の場所で他国規定のマスク使用できる?

日本規定のマスクはEUでは全く知られていないので、まず無理でしょう。N95、P2は性能的にはほぼ同等と認識されているので基本的な問題はないのですが、やはりFFP2規定のマスクを使用する方が無難です。地下鉄やバスで万が一そういったコントロールがあった場合に係員が他国の規定を理解していない可能性があるので、問題になることがあるかもしれないからです。言葉の問題もあって説明するのも大変ですし、言葉が理解できたとしても口論で時間の無駄になります

イタリアの薬局やスーパーでFFP2マスクは簡単に手に入ります。前もって用意するのがベストですが、用意できなくても、到着後に入手することをお勧めします

イタリア国内の公共交通機関内でのFFP2マスク着用義務は2022年9月30日まで(2022年8月現在)

変種株の出現などもあり、今後更にマスク着用義務は延長される可能性もありますので、ご旅行前には必ず確認が必要です

FFTP2・N95規定マスク